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本当に服を買わない陰の者
突然ですが皆さんは、日々の生活で何着の服を買いますか?
1ヶ月に最低1着は買いますか? それとも1シーズンに数着という感じ? まあいずれにしても、1年間のうちに最低でも4~5着は服を購入するのではないでしょうか。
ところで陰キャはと言えば、全く服を買いません。陰キャサンプルとして僕の話をしょう。
社会人になって以来、僕はこう見えてスマホのアプリで家計簿をつけているので、何月何日に何を買ったという記録を追うことができます。ちょっと見てみましょう。
2019年……1着(スピッツのバンドTシャツ)
2020年は0着
2021年(9月現在)……3着(スピッツバンドTシャツ×1、スピッツバンドパーカー×1、仕事用のスラックス×1)
こんな感じ。
こうしてみると2021年はまだ3分の2時点なのに、2019年の3倍服を購入していることが分かります。ヘヘッ、ちょっと買いすぎたかな。
まあでも……どうでしょうか? 皆さんと比べて、僕は相対的に服を買わない人間だということが分かりましたか?
まあこれはあくまでも僕の話なワケですが、総じて陰キャってのは服を買いません。何故かと言えば、オシャレをすること、身を着飾ることが何よりも苦手で恐れているからです。
しかし、生きていくためには服が必要です。服が無くては外に出られないし、寒さに耐えられないかもしれません。
通販で買おうにも、サイズとかも良く分からないし、いざ届いて着れなかった時が怖い。だから、仕方ないけれど実店舗に足を運ぶのです。
というわけで今日は必要に駆られた陰キャが渋々向かった服屋で起こりがちなエピソードをご紹介したいと思います。
陰キャの服屋あるある
たくさん並んでいる服の違いが分からない
決死の思いで入店した陰キャを出迎えてくれるのは服や服や服。服やなんだから当たり前だけど。
なんか色々並んでいるけど……。
違いが全く分からない。
陰キャは服カテゴリを「着るやつ」か「履くやつ」の2分類しか持っておらず、あとは色で判別をするだけです。なので、それ以外の服の名称を並べられても全く分からないんですよね。
「はえ~、色んな服があるんだべなあ~」とひとりごちながら店内をボケーっと眺め歩いていると、いつの間にやらそこは女性服コーナー。
「おっ、おっふこいつは失礼……」と焦ってその場を逃げ出す半不審者と化す陰キャの姿がそこにはありました。
人目を忍んで試着室に逃げ込む
服を買う上でどうしてもショートカットできない工程が試着ですよね。
最悪上着は良いとして、ズボン系はどうしても丈とか腰回りという問題があるので、どうしても試着する必要があります。
しかしそこは人の目が気になりまくりの陰キャ。
えwww見てあれwww陰キャが試着室に入ったwwwww
あそこは使わんとこwwwダサい気が充満してるからwwwww
みたいなことを囁かれてるのではないかと気が気ではありません。
なので、なるべく人に見られないようにして試着室へ逃げ込む必要があります。スニーキングミッションの発生ですな。気分はソリッド・スネーク。
見つかることなく無事試着室に辿り着けたなら、そこはもう自分一人の空間。そう、陰キャにとっての理想郷─ユートピア─。
もう……ここから……出たくない……。
取り出した服を上手く戻せなくて焦る
さて、陰キャは衣服に対する興味が全くないということは既にお話した通りです。
衣服への興味がないということはつまり、それに付随する事柄一切への関わりが薄いということになります。
何が言いたいかというと、服を畳めないんですよね。家ではいつも適当に丸めておくか、そのへんにかけておくかのどちらかなので。
だから、服屋で棚から取り出した服を戻す時にめちゃくちゃ苦労します。
そりゃね。最初に陳列されてた状態に戻そうとはしてないし、多少荒れててもそのために店員さんが見回って直してるんだろうし、そこまで出来栄えにこだわってるわけじゃないけど……。
いくら何でもヤバくない? と自分で思ってしまうくらいには酷い仕上がりになりがちです。半分営業妨害だよもう……許して……許して……。
どうでも良い時に寄って来る店員が怖い
これは服屋に限った話しではないかもしれないですけど、商品を物色してる時に店員さんに話しかけられるとテンパります。
何かお探しですか?
エッ? アッ、アノアノベベツニベベベイベベイベ
そして体感では電気屋と服屋の店員さんが話しかけてくる率高め。
ゆっくり見ていると声をかけられてしまうかもしれない。それを避けたい陰キャは、物色がスピーディです。
常に店員さんの位置を把握し、その視界に入らないところで。思案しているのではなく、ただ眺めてるだけですよ~感を出すために全体はさらりとひと眺め。
気になるものがあればまた戻ってくればいい。決して一ヵ所に留まってはいけない。
陰キャはスピードを上げ続ける。その足が止まることはない。
そして、服屋には陰キャの残像が残った──。
来て欲しい時に寄ってこない店員が憎い
う~んでもね! どうでも良くない時があるの! 店員さんに話しかけたい時があるの! でも恥ずかしいから話しかけられないの! だから話しかけて欲しいの!
「こっこれ試着できますか……?」とか「サササイズ違いってあります……?」みたいな時には、日頃人との関わりを避け続けている陰キャも店員さんとの会話をしなくてはなりません。
だからこういう時は話しかけられたいんです。
でも……でも、こういう時に限って声をかけてくれない!
一ヵ所にじっと立ち止まってめっちゃ考えてるポーズをしてるのに! 2つの商品を手に取って見比べたりとかしてるのに! 「う~んどうしようかな~」なんてひとりごとまで言ってるのに!!
求めても求めても相手はそれに答えてくれない……。すると人間の感情はどこに行きつくのか?
そう、”憎しみ”です……。
買わない
はいこれ。このパターンが一番多い。
服を買おう! と意を決して入店したのに、種類が多すぎて迷うし、値段は高いし、店員さんは怖いし、他のお客も怖いしで気おくれした結果、結局何も買わずに店を後にするというパターンです。
当初の目的は達せられなかった。しかし、これは敗北ではない。むしろ後に掴み取る勝利のための布石である。今はじっと耐え、機を待つのだ……。
そして陰キャはまた我が家に帰っていく。いつかバリバリの服を買って超絶アバンギャルドオシャレボーイになる日を夢見て、今日も眠りにつく。
果たして陰キャが服を買うことのできる日はやってくるのだろうか……?
まとめ こういう人間もいるってこと
というわけで今回は陰キャが服屋に行ったときにありがちなことを紹介してみました。
ここで、陰キャを代表して僕から皆さんに聞きたいことがあります。
皆、いつから身だしなみに興味持ち始めたの?
これ分かんないんですよね。何がきっかけなのか。
だって昔はさ、それこそお母さんが買ってきてくれた服を皆着てたわけじゃない。それがどのタイミングで「自分で服を買おう!」と思うようになったわけ?
中学生くらいの時に、クラスメイトが何気なく口にした「この前服買いにいったんだけどさ」の言葉に当時の僕は愕然とした覚えがあります。
中坊の身分で自由に使えるお金なんてたかが知れてる。その貴重なお金を、こともあろうに服に使うだってェ!? 分からない。理解不能。思考回路はショート寸前。
そしてその理解不能状態のまま、僕は大学を卒業しました。この年になっても服を買う時は、どうしても着る服がない時の補給です。
おかしいと思うでしょうか? しかし僕にとっては僕が普通で、皆さんこそがおかしいのです。
自分とは異なる価値観。それを拒絶したり排斥したりすることは即ち、それがどんなに小さなことであって争いです。戦争です。
無理に相手を理解する必要はありません。大事なのは、自分とは異なる価値観を知り、その存在を認めてあげること。ただ、それだけなのです──。
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