俺は信じてる。俺のセンスってやつをよ。
目次
ちょっと長めな前書き ~セナポンダサムネイル事件~
今はまた若干スタイルや作成方法が変わっているのですが、発足当初のセナポンは自分の記事のサムネイルは自分で作成するというのがルールでした。
WEB記事のサムネイルとはつまりその記事の顔。本で言えば表紙、CDで言えばジャケット、ゲームで言えばパッケージにあたる部分です。
表紙買い、ジャケ買い、パケ買いなんて言葉も叫ばれる昨今、サムネイルの重要性はかなり高いと言えるでしょう。これは妥協が許されません。……しかし。
まあ言うて大丈夫やろ!
僕は内心余裕でした。何故なら僕は「Mr.ハイセンス」「ザ・センス」「越後一のセンシスト」と評されていたらいいのになと思うくらいにはセンスに定評のある男です。難しいミッションですが、問題はないでしょう。
その自信のままに次々と趣向を凝らしたサムネイルを作成しては記事をアップしていく僕。すると不思議なことにオハナリーダーの顔が徐々に曇りはじめてきました。
どうしたんだろう何か私生活でトラブルでもあったのかなあと社会人の先輩らしく心配をしていると、ある日オハナリーダーから通告が。
あっ、う~ん、どうしようかな……。まあ、そうですよね……沼尻さん、お忙しいですもんね! うん、今後サムネは作らなくて大丈夫です!
……!?
これはどういうことだろう。
こう見えて人文学部を卒業している僕。言葉の行間を読むことに関しては一家言あります。僕を気遣うようなリーダーの言葉の裏に、ヌマジリ印のサムネに対する不満をビンビンに感じ取りました。オハナの顔に「ダサい」という言葉が張り付いています。奴は顔に出る女だ。
ここで、
俺のサムネにケチをつけるなんてけしからん! なんてセンスのない奴だ!
なんて憤ってはいけません。デザインというのは伝わってこそ意味のあるもの。意図と違う受け取り方をされてしまったのなら、それは多かれ少なかれデザイン側に問題があるということなのです。
というわけで今回はオハナの他に有識者2人に協力を依頼し、僕のサムネイルの一体どこがダメだったのか? について探っていきたいと思います。
何がダサいのか? ヌマジリ印のサムネイル品評会
3名の審査員紹介
オハナ -Ohana-
溢れるパッションで突き進むセナポンリーダー。
映画と美容への造詣が深い。
一時期はヌマジリの作るサムネのせいで頭痛が止まらなかった。
オハナのパッション記事
チヒロ -Chihiro-
営業部所属。
大学ではデザインを専攻しており、日々よく分からないことを色々考えている。
長野出身で地元ではブイブイいわせてたとか。
チヒロ出演記事
ヒグチ -Higuchi-
制作部所属のデザイナー。
会社での立場は課長ながら、若手にも暖かく接してくれるナイスガイ。
超熱狂的アルビファン。アルビが勝てば全てを許せる。
ヒグチ出演記事
読めねえ!『新潟シティは今日も雨!』
雨が似合う新潟市は腐っても政令指定都市なので、夜でも街は明るめ。
そんな新潟のウェットな魅力を表現すべく、雨・煌びやか・繊細をキーワードに作成しました。フォント選びにはこだわっています。
自己評価……87点
審査員の評価
色が多すぎ。ゴチャゴチャで見づらいですね。
あと枠線の青が絶妙にダサい。なんでわざわざこの色選んだんですか?
縁付き文字の線で塗りが潰れててダサいし読みにくい。
全体的な色のトーンも合ってないですね。色彩感覚を疑います。
まずサムネとしては文字が細すぎですね。読めません。
あとはそもそもこのフォントにフチを付けるという発想がちょっと……。
総評……文字が細くて読みづれえ。
フチ文字がだせえ!『飲み会ミステリーサークル事件』
イメージは劇場版名探偵コナン。
ミステリーの緊迫する感じが上手く表現できました。
見る人の印象に残るような仕上がりになったと思います。自信作。
自己評価……96点
審査員の評価
これを見た時、私のほうが戦慄しました。
こんなものを思いつく人と同じ会社で働いていると思うと怖くなりました。
方向性的には悪くないと思います。でもまあダサいはダサいですね。
フチ付き文字やミステリー調はダサくなりやすいので、2度と手を出さないでください。
やっぱフチ文字がダサいよ~なんでこれを使いたがるの?
全体的なフォント選びのセンスが無惨ですね。
総評……フチ文字は使うな。
色が暗え!『レストレスレッグス症候群』
レストレスレッグス症候群と湿布は切り離せない関係なのでサムネにも盛り込みました。
湿布のスーッとする感じを表現すべく青緑系等の色合いを採用し、かつ同系色でまとめるというデザインの基本に立ち返って作成した一枚です。
自己評価……88点
審査員の評価
何……? この緑色……。
色合いが薄暗くてどんよりしてます。
そのくせフォントが無駄にポップなのでチグハグ。まるで貴方のようですね。
百歩譲って色合いには目をつむったとしても、タイトル文字と背景色が被ってるので見にくいです。配色のセンスも無惨ですね。
総評……配色がどんよりしてる。
オブジェクトが邪魔じゃ!『ゲストハウス「BOOK INN」』
館内の落ち着いた静かな雰囲気を表すため、青系の色を採用しました。
青は人に落ち着きを与える色であり、色彩学的にも基いた理論的な作品です。
施設名が目立つようにささやかな趣向を凝らしています。
自己評価……93点
審査員の評価
ヌマジリさん作成のサムネの中で見れば相対的にマシに見えますがちゃんとダサいです。
「BOOK INN」の背後にある装飾が気に食わないですね。イライラしてきました。
いかしたお店のビジュアルを物の見事に塗りつぶすダサい青ベタ。
「BOOK INN」の出し方も終わってますね。良い写真素材も妙ちきりんなオブジェクトでオシャカです。
わざとやっているのかと疑いたくなるダサさですね。下手に装飾を加えないほうが良いのでは?
あと左上の消え入りそうな文字はなぜ配置したのでしょうか?
総評……写真の邪魔をするな。
フォントが怖え!『歌がそこそこ上手くなるための上達法』
例えカラオケであっても、歌っている時はその人のオンステージも同然。
なのでステージライトをイメージした紫系のバックを選びました。
それでいて初心者の人が入りやすいように左下にポップさを加えました。
自己評価……84点
審査員の評価
フォントがホラーだし背景色が暗い! 全然「楽しく歌おう」感が無い!
カラオケ好きはビジネスですか? だからこんな薄暗いサムネを作っちゃうんですか?
全体的にとっ散らかってて全く印象に残らないサムネです。どこの目を向けて良いかが分からないですね。こんな仕上がりを良しとした貴方のセンスも私には理解不能です。
相変わらずフォントの選び方がヤバいです。
「歌」と「方法」に関しては何故にこのフォントを選んだんですか?
総評……フォントが怖い。
自撮りが雑じゃあ!『ひとり人生ゲーム』
対戦ゲームの楽しさを表現すべく、構図を決めました。
イメージは大乱闘スマッシュブラザーズ。それぞれ1P ~4Pカラーを採用しています。
遊び心もふんだんに盛り込んだ、目で見て楽しい作品になりました。
自己評価……90点
審査員の評価
写真の画質が悪いし服も暗いしサングラスもありえない。
サムネに写真を使うならもう少し気を使って撮った方がいいですよ。マジで。
あともう……やっぱり配色がヤバいです。頭痛くなってきました。
色選択がやっぱり間違ってますよこれは。彩度の高い赤とか黄色って往々にしてチープになりやすいんです。初期パレットに入っていても簡単な色じゃないんです。貴方みたいな人に扱えるような代物ではないのですよ。
自撮り写真が「自室で撮りました」感丸出しですね。いくら室内遊びの記事とは言っても、もっとマシな写真を使うべきだと思いますよこれは。
あと再三見てきたこのフォント……。これしか使わない契約でも結ばされてるんですか?
総評……適当に写真を撮るな
まとめ
というワケで今回は僕の作成した6つのサムネイルを有識者達に評価していただきました。う~ん、なるほどやはり僕のセンスと皆のセンスでは大きな隔たりがあるようですね。
世界はまだ俺に追いついていないか……。
僕のセンスを世間が理解できないなら、理解できるところまでセンスレベルを落としてあげるほかありません。僕は芸術家ではないのでね……。
また、全体を見てヒグチさんからこんな感想をもらいました。
全体を通して言えることなんですが、メリハリ、情報の緩急がないですね。
何の情報を目立たせたいのか、一番に見てもらいたいのかが全く分かりません。
普通はこういったことを最初に考えてから作り始めるんですが……。
……なるほど。まあ一意見として受け取っておきましょう。
というワケで、一般の方に「ダサい」などという感想を抱かせないため、僕のような前衛的センスを持つタイプの人間が気を付けなくてはいけないことはこんな感じかしら。
サムネがダサくなるポイントまとめ
- 作成前に一番目立たせたい情報(写真なのか店名なのか)を固める。
- タイトル文字は原則ハッキリ大きく読みやすく。背景に埋もれないように。
- 記事の雰囲気を考えてフォント、色調を選ぶ(ポップなのか、シリアスなのか?)
- カラーパレットの初期色(彩度の高い色)、フチ文字は安易に使用しない。
- 写真を使うなら画質や明るさなどに気を使って撮影をする。
……まとまってる?
あれもこれも伝えたい! よりはサムネイルに乗せる情報に明確な優先順位をつけることが必要な模様。そのためにはまず載せたい情報を洗い出すという作業を、作成前に行うことが大事ですね。
あとは色選びですが、それこそこれは個々人の感覚によって変わってくる部分なので中々難しいと思います。まあ僕は基本的に暗めの色が好きなんすよね。
その辺の感覚はもうお勉強するしかないのかもしれません。
僕みたいな天才肌でも、いや天才肌だからこそ日々勉強ですね。
ハァー! 一般ピーポーのセンスに合わせんのは疲れるわー! ハァーア!!!!
「セナポンとは何ぞや!?」という方はこちらの記事をどうぞ~