逃げることを容認してくれる……。そんな優しい世界になることを、僕は祈っています……。
目次
陰キャの大敵・飲み会
まず最初にアンケートを取りたいと思います。
Q.大人数の飲み会は好きですか?
好きと答えた方……ここから先の内容は必要ありませんので、他の記事でも見に行ってください。
嫌いと答えた方……ぜひこの記事を読みましょう!
陰キャはですね。大人数の集まりが大の苦手なんですよ。飲み会だと特にそう。
アルコールが入ったことによって加速する周囲のテンションに取り残され、ふと気が付くと1人ぼっち……なんてこともしばしば豆柴。
ホントならね! 嫌なら行かなきゃいいだけの話なんだけどね! でも、歳を取ってくるとさ、こう……付き合いとかさ、面倒くさいしがらみがあったりして、参加そのものを断るのが中々難しい時もあるんだよね。
行きたくもねー飲み会に行く羽目になってしまった……もうダメだおしまいだ……と絶望の淵に沈む日本全国の陰キャの皆。そんな皆を、俺は救いたいと思っているんだ。
僕も昔は越後に轟く陰キャとしてその名を馳せ、数々の飲み会会場から脱出を図ってきました。時に失敗して怒られることもありつつ磨いた飲み会脱出術。
今日はそれを皆さんに伝授していきたいと思います。
どこに逃げればいいの?
嫌な飲み会をやり過ごすには、飲み会会場から脱走してしまうのが一番です。ではどこに逃げればいいのか?
考えられるのは2か所ですね。
王道『トイレ』
王道の逃げ場所としてはトイレ。お酒が入るとトイレ近くなりますからね。トイレへ立つことに対して疑問を抱く人は誰もいないでしょう。
個室に逃げ込めればこっちのもの。スマホをポチポチしてもいいし、懐に忍ばせた文庫本を取り出しても良いです。
僕はとある飲み会にて、開始20分で個室トイレに逃げ込み、2時間弱小説を読んで過ごしたことがあります。なんなら1冊読み切る勢いでしたわ。ガハハ!
トイレは素晴らしいですね。いつでもどこでも、居場所を無くした哀れな陰キャを受け止めてくれます。陰キャの安息地です。母の腕に抱かれているかのような安らぎ。
しかし、そんな母なる海の如きトイレにも欠点があります。それは、大きな会場でないと数が少ないということです。
1つしかない場合は当然正規の目的で使用すべきですし、仮に複数便器あったとしても混みあってきたら大人しく場所を譲りましょう。
出ちまえばこっちのもん『外』
その飲み会がよくある居酒屋で行われた場合、わりとトイレは使えません。個室の数が少なすぎるからです。
そこで僕がオススメしたいのが外。屋外です。
外は広いですからね。果てしなく広がっていますから。陰キャ1人が時間つぶしに逃げ込んだとしても余裕で受け止めきれる懐と面積があります。あ……あったけえ。
お店の外に脱走する際には、必ずお金を持って行きましょう。お金があれば、別のお店とかに入って時間を潰すことができます。一文無しだと散歩か公衆便所に居座ることくらいしかできないので注意です。
ああ、思い出しますね。僕が大学生の時も、飲み会の逃走先としてよく選んでいたのが屋外でした。
大学2年生の頃、とある飲み会の参加人数に圧倒された僕は、乾杯の挨拶をして1品目の料理が来る前に店の外に脱走し、2時間弱時間を潰してまたお店に戻るというムーブをかましました。
まだ4月でね。特に夜だと、新潟はまだ冷えるのよ。それでも店の中にいるよりはマシで、歩いたことのない道をあてもなくひたすら歩いたっけ……。
ですが、父なる大地たるお外にも欠点は勿論あります。それは、天気に左右されるということです。
近くに逃げ込めるお店(ゲーセンに逃げ込んで時間を潰したこともあります)があれば良いのですが、なかった場合は少し苦労することになります。
会場に残り続けることによって被る精神的苦痛と、濡れることによる肉体的苦痛を天秤にかけ、皆さん自身で判断をしましょう。人生とは選択の連続なのである……。
どうやって逃げればいいの?
さて、ここまでは嫌な飲み会をやり過ごすための逃げ先についてお話してきました。
いやちょっと待ってくださいよ。どこに逃げるかはまあ良いとして、どうやってそこに逃げればいいんですかと困惑する受講生の方々。
安心してください。これからお話します。
お腹が痛いフリ
まずはトイレに逃げ込む際におススメの方法。それはお腹が痛いフリです。
ああ、彼は今日お腹の調子が悪いんだなというのが周囲になんとなく伝われば、頻繁に長時間トイレに立つことについて疑問に思う人はいないでしょう。
なんなら「今日ちょっと腹ヤバいんで、すいやせんお先失礼します!」という神ムーブに繋げることも可能です。
この脱出法を用いる際に重要なポイントとしては、事前に伏線を張っておくことです。
飲み会が始まった瞬間に急に「あーイタタタタ! お腹がイタタタタ!」と始めてしまうと「コイツ……仮病だな?」と一瞬で見抜かれてしまいます。
会が始まる数時間くらい前から、腹の調子が悪いことをなんとなく周囲にアピールしておくようにしましょう。
なんなら3日くらい前から少しずつ腹具合の悪さを醸し出すと良いかもしれません。
トイレに行く回数を増やしてみたりとか、Twitterで「下痢なう(1時間ぶり5回目)」などという発信をしておくと良いのではないでしょうか。これが俗に言う「匂わせ」ってヤツですね。いや「臭わせ」か?
張った伏線の数だけ、脱走は自然になる。努力が結果として帰ってくるので、凝り性陰キャなあなたならきっと使いこなせるでしょう。
酔ったフリ
続いての方法。それは必殺「あ~、私、ちょっと、、、酔ってきちゃったなあ、、、」です。可愛い女の子がやると可愛いですが、陰キャがやっても可愛くないです。
可愛さを演出できないのにわざわざ陰キャがこの方法を用いる意図は、ズバリ外に逃げるためですね。簡単に言うと、「ちょっと酔い覚ましに外の空気吸ってきます」です。
「え……? 飲み会の席で自分から発言をしなきゃいけないの……?」
と顔を真っ青にする陰キャもいるかと思いますが、別にこれはわざわざ宣言してから席を立つ必要はなく、誰かに聞かれたら答える程度でよいのでご安心ください。
注意すべきは、間違ってもこのセリフを用いてトイレへ向かわないことです。
一見すると応用が効きそうですが、トイレにこもらないといけないほど酔っぱらったフリをしてしまうと、周りの人から心配されてしまうかもしれません。
いや大丈夫! 絶対誰にも心配されないから! という極まった陰キャもいるかもしれませんが、どちらにしても泥酔したフリを続けるのは至難の業でしょう。
ちょっとアルコール回ってきてるけど、意識ははっきりしてるし、足取りも全然余裕、くらいのほろ酔い状態を演じるよう意識することが大事です。
電話が来たフリ
最後に紹介するのは電話が来たフリです。これも外への脱出に向いていて、飲み会だけでなく、陰キャが中座したいあらゆるシチュエーションで使える万能テクです。
これはもうシンプル。飲み会中に電話が鳴ったので出て、話をするために店の外に出た。……というフリをすればよいのです。
飲み会会場は沢山の人の話し声で(しかもお酒が入って大きくなっている)うるさいので、店の外に出て通話をするという行為は実に自然です。
店を出るまでは「もしもし?」とかの適当な言葉で間を埋めることになるのですが、あまり悠長にしているとそのバリエーションが尽きてボロが出てしまうので、電話に出たフリをしたら速やかに退散するようにしましょう。
相槌を打って繋いでも良いのですが、携帯電話って相手側の声も結構漏れて聞こえてくるものなので、勘のいい人が周りにいると最悪バレます。
あともう一つ重要なのが、携帯はポケットの中に入れておくこと。テーブルの上には置かないでください。
人の目に触れるとこに出しておくと、携帯が震えていないのが丸わかりですし、何も通知の来ていない画面を見られてしまうかもしれません。
大事な脱走道具なので、肌身離さず持っておくようにしましょう。
まとめ 逃げることは負けではない
というワケで今回は苦手な飲み会からの脱出先と、その方法についてお話させていただきました。
そりゃ楽しめればいいですよ。だって楽しい飲み会は楽しいもん。そういう時は逃げずに普通に席に座って楽しく時間を過ごせばいいんです。
でもそうでない飲み会もあるじゃないですか。で、陰キャにとってはその「楽しめない飲み会」ってのが割と大半なワケですよ。
付き合いで行って数千円払って、さらに苦しい時間を過ごさねばならないのなら、さっさと脱走して時間だけは自分のために使ったほうが何万倍もトクですよね。
同窓会で5000円払ってウーロン茶一杯飲んで30分くらいで帰宅した僕が言うんだから間違いありません。ふざけた価格設定です。キャバクラか? 手酌だったけどな……おかしいな……。
お金を払って得る時間。最大限楽しんだ者が勝ちです。
そのまま会に参加して楽しめればもちろん勝ち。逃げた先で読んだ本が面白ければそれもまた勝ちだし、逃げこんだラーメン屋が美味しければそれもまた勝ちです。
「逃げ」もまた勝利への一手なのです。胸を張って堂々と逃げてください。僕は皆さんのエスケープを全力で応援します。
それではまた次回講義でお会いしましょう。