【陰キャ日記】スポーツの秋。陰キャの憂鬱

【陰キャ日記】スポーツの秋。陰キャの憂鬱

夏と冬の中間期であり、過ごしやすい気候になる秋は精神的にも肉体的にも余裕の生まれる時期です。

その余裕によって生まれた余剰エネルギーを生きること以外への何かにぶつけるべく、読書の秋やら芸術の秋やら食欲の秋やら、人は何かにつけて○○の秋と称して活動しますね。秋万能説。

そうそう、もう一つ忘れてはいけないのがありました。それはスポーツの秋

真夏の運動は命に関わるし、冬になったらできる運動が限られる。なので秋こそスポーツをすべきという考えかと思います。

全国的に見ても、暑さが落ち着く秋ごろに体育祭や球技大会を開く学校が多いように感じます。僕も体育祭は9月10月のイメージです。夏休み中に応援団が練習してる印象。

ところが困ったことにスポーツと陰キャの相性は最低の最悪なんですよね。基本的に陰キャはスポーツマンとは程遠いからね。

ヌマジリ
ヌマジリ

というかスポーツができたら陰キャになってないわ。

秋は涼しくて気持ちよくて過ごしやすい良い季節! ですが、陰キャにとっては辛いイベントが続く試練の時期でもあるのです。

というわけで、今回は陰キャにとってのスポーツの秋とはなんたるかと紹介していきたいと思います。

陰キャが過ごすスポーツの秋

球技大会は全フケ

ありとあらゆる学校行事を嫌う陰キャですが、その中でも最も嫌いな行事が球技大会

だってもう……ね。このイベントはね。球技をやるイベントだから。球技嫌いだから。嫌いなことを延々させられるイベントなんて嫌に決まってる。

球技ができない=運動神経が悪いではない。球技が苦手な要因とは?
スポーツテストの結果は割と良いのに、サッカーとかバスケとかやるとさっぱり……というタイプの人っていますよね。僕もその一人です。随分悩まされてきました。というわけ…
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しかも困ったことに、「クラス全員が何かしらの競技のメンバーに入る」という謎ルールもあり、エスケープは困難……かと思われたが。

ルールには抜け穴があった。それは「補欠」だ。レギュラーメンバーのリザーブとして入るメンバーのことだ。

ここに名前を入れておけば、競技に参加する一員として名前を連ねつつも、試合には出ずにすむ。陰キャは意気揚々と補欠に名前を書き加えた。

そしてありがたいことに、スポーツマンたちはみんな試合に出たいのだ。彼らはスポーツが好きだし、スポーツが得意だし、皆に応援されたいし女子にキャーキャー言われたいからだ。

ヌマジリ
ヌマジリ

俺だって女子にキャーキャーは言われたい。

試合に出たいスポーツマンと試合に出たくない陰キャ。彼らの利害が一致した瞬間だった。

こうして陰キャは、ルールに則ったうえで試合に一切出ないことに成功した。なんなら試合も見にいかなかった。教室でずっとゲームをしていた。当時はPSPが流行っていた。Vitaは流行らなかった。

離脱タイミングを計るドッジボール大会

しかし、非常に困ったことにクラス全員参加となるスポーツイベントも存在していました。ドッジボール大会です。

こうなるともうメンバーに入る入らないの話ではありません。そのクラスに属している以上試合に出場しなければならないのですから、逃げるためには学校を辞めなくてはなりません。

ドッジボールをするか、中学中退という最終学歴を背負って生きていくか……。

熟考の末、陰キャはドッジボールのコートに立つことを決意しました。それは学歴社会への敗北でした。

ヌマジリ
ヌマジリ

悔しい……。学歴なんてちっぽけなものに縛られて、自分を曲げちまったことが……。

ドッジボールという競技は困ったもので、大人数であるが故に少数側が目立ってしまいます

内外野との連携が重要なので、序盤で外野に行ってあとは悠々自適というアーリーリタイア計画は使えません。

とはいえ下手に終盤まで生き残ってしまっては、衆人監修のもとあっけなくアウトになる情けない姿を晒す羽目になります。

重要なのはタイミング。程よいタイミングまで生き残り、程よいタイミングでアウトになる。そこの見極めが重要なのです。

影も薄く実力的にも脅威になりえず、当てたところで対して盛り上がりもしない陰キャを狙ったところでメリットがありません。

だけど、何人も何人も連続で離脱者が出るなかで、どんくさそうな陰キャがちょうどいい位置にいたら……。

ボール所持者のスポーツマンと目が合ってしまえばこっちのもの。あとは大人しくボールを当ててもらって、外野に非難しましょう。

ヌマジリ
ヌマジリ

ったく、ドッジボールっつーのは気をつかうスポーツやで。

誰にも応援されないマラソン大会トップ

でもね、スポーツはできないけども、陰キャって意外と足が速かったり長距離走が得意だったりするのよね。若干走り方が気持ち悪いだけで。

運動とスポーツは似ているようで少し違う気がしていて、比較的我慢強く愚かなほどに真面目な陰キャは、意外と身体能力的にはまあまあ高いものを持っていたりします。

かくいう僕もですね、長距離走は少しばかり得意にしておりまして。中学→高校と世界が広がるにつれてその得意も影に隠れてしまったのですが、小学生の頃はマラソンで無双していました。

しかし、だからこそ気づいてしまったのです。この世界は残酷であるという事実に。

おかしい。俺は2位以下に半周以上の差をつけてのダントツ1位のはず。

なのにこの差はなんだ? 黄色い声援どころか無音だ。一流のスポーツマンは一点集中でゾーンに入り込むというが、まさか俺にそれがやってきたというのだろうか。

ヌマジリ
ヌマジリ

でも俺は声援が欲しい。この際何色でもいいから――。

ただただ皆の時間を奪ったシャトルラン1位

陰キャって、スポーツはできないけれども意外と足が速かったり長距離走が得意だったりするのよね。若干走り方が気持ち悪いだけで。

運動とスポーツは似ているようで少し違う気がしていて、比較的我慢強く愚かなほどに真面目な陰キャは、意外と身体能力的にはまあまあ高いものを持っていたりします。

かくいう僕もですね、長距離走は少しばかり得意にしておりまして。体力テストのシャトルランでは結構な好成績を残していました。

しかし、だからこそ気づいてしまったのです。 この世界は残酷であるという事実に。

おかしい。俺は体力テストで10点をもらえる125回を超え、自分の限界に挑んでいる真っ最中のはず。手に汗握り応援されるべきであり、女子からキャーキャー言われるはずのシチュエーションだ。

しかしこの静けさはなんだ? 聞こえるのは自分の足音と、シャトルランの機械的なリズムだけだ。黄色い声援も茶色い声援も何も聞こえない。

ヌマジリ
ヌマジリ

酸欠で耳が聞こえなくなっちまったのか?

無音のなかで訪れたランナーズハイ。そしてついに、陰キャは悟りました。

誰も、脂汗を撒き散らしながら走る陰キャなど見たくないのだと――。

キックベースで前代未聞の空振り三振

小学生の頃に、キックベースという競技をやった人が多いのではないでしょうか?

簡単に言うとサッカーボールを用いて野球をやる競技で、バットは使わずピッチャーが転がしてくる球を蹴って打撃を行います。

転がすという都合上、投げられる玉よりもスピードがなく、野球ボールよりも断然大きいサッカーボールなので捉えやすい。誰しもが楽しめるスポーツです。

そんなキックベースで、僕は前代未聞の空振り三振をかましました。

そもそも蹴れたとしても真っすぐ飛ばないので、一球目二球目と連続でファール。

そして迎えた三球目。よーく狙いを定めて繰り出した右足はものの見事に空を切りました。

空振り三振でバッターアウト。これがこの試合両チームを通じて唯一の三振でした。

ヌマジリ
ヌマジリ

当てるだけのバッティングなんてしょうもないプレイはしません。ホームランにならないのなら三振と同じです。

恥ずかしかったです。今後歳を重ねていっても、サッカーは絶対にやらないと幼心に誓いました。

まとめ ~○○の秋に惑わされるな~

以上、今回は陰キャが過ごしたスポーツの秋を紹介しました。

読書の秋、食欲の秋あたりは全然ウェルカムなんですが、スポーツは正直ご勘弁願いたいです。

健康な体作りには適度な運動が必要なのはまあ認めますが、そうは言ってもスポーツなんてやりたい人間がやってりゃいいんですよ。

ヌマジリ
ヌマジリ

僕は金輪際スポーツはしません。

○○の秋~とかいろいろ言われていますが、根底にあるのは「過ごしやすい気候になったこの時期に趣味を楽しみましょう」ってことだからね。自分の好きなことを思う存分やればいいのよ。

というわけで僕は今日も元気にゲームをしてラーメンを食べます。ゲームの秋、ラーメンの秋だね。年中同じだな?